
髪の量は若さのバロメーターでもあります。ですが、年を重ねるごとに悩みのタネになっていく薄毛や抜け毛は年齢のせいだと諦めてはいけません。
あなたの毛量を左右しているのは、実は頭皮の硬さ・柔らかさです。また、頭皮を柔らかくすれば髪だけでなく顔のたるみも解消され、見た目の印象がグッと若返ります。
ただただ柔らかくしようとマッサージや指圧をするのではなく、原因を探りながらあなたの頭皮を本来の柔らかさに戻してあげましょう。
もくじ
頭皮が硬くなると老け印象を生む
髪のダメージや老化に悩んでいるときに、見落としがちなのが頭皮です。髪を生やす土台になっている部分なので、硬すぎる頭皮は発毛の邪魔をしてしまいます。
また、硬いまま放っておくと髪だけでなく顔も老けて見えてしまうことに。頭皮の硬さがあなたにもたらすリスクについてまずは知っておきましょう。
薄毛・抜け毛
髪を作っている毛母細胞は血液によって運ばれた栄養で育ち、健康な髪を生んでいます。しかし、頭皮が硬いと血管が頭蓋骨と皮膚に挟まれてしまい、血流の動きを悪化してしまうことに。
この血流の動きの悪さによって細胞に送られるはずの栄養素が届かず、不十分になるため、生える髪がもろくなったり、育たなくなってしまいます。健康状態の悪い髪は抜けやすく、毛量にまで影響が出てしまうのです。
頭痛・肩こり
頭皮が硬くなることで血流に影響がでると、頭を支える首や肩への血の巡りも悪くなり傷みが蓄積され肩こりを生んでしまいます。
また、ひどくなると首周りや頭の血行不良が原因で起こる「緊張性頭痛」が生じてしまうこともあります。
顔のたるみ・くすみ
顔と頭は繋がっており、同じ皮膚でできています。頭皮が硬いことによりおでこや頬が下がって顔全体がたるんでしまったり、頭が硬くなって起こった血流の悪さが顔をくすませてしまうのです。
顔のたるみは「頭皮のたるみ」ととらえ、エイジングケアとして頭皮の状態を考えていく必要があります。
あなたの頭皮は硬い?
毎日シャンプーやブラッシング、ヘアケアをしていても、頭皮の硬さがどのような状態なのかは自分ではなかなか判断しにくいですよね。
地肌を柔らかくする方法を探る前に、髪や顔に影響する老化リスクの基準となる頭皮の硬さ・柔らかさを知っておきましょう。
頭皮の硬さセルフチェック
皮膚の構造はどの部位も同じですが、頭皮は顔や体の皮膚に比べ元々硬いのが特徴です。鏡を見ながら頭蓋骨の上の皮膚を上下左右に動かしてみましょう。
●頭皮、おでこ、眉の動きに注目
頭皮を動かしたときに眉やおでこまで動きを感じることができたら、理想的な硬さです。ここでスムーズに頭皮が動かなかったり、眉やおでこに動きがないと頭皮は硬くなっているということがわかります。
●頭皮の感触
頭皮を触ったときに骨の硬さがわかるような感触の場合、動きがあっても地肌が硬くなってしまっているので注意です。また、指が頭皮に入っていくような感覚があった場合は頭皮のむくみによってたるみ、柔らかくなりすぎている状態です。
頭皮の色にも注意
次に、合わせ鏡を使って頭皮の色をチェックしてみましょう。わかりにくい場合は人に見てもらい、行ってください。
●青白い頭皮
血液の巡りが良く、健康で理想的な状態です。
●赤・茶色い頭皮
古い血液が沈着し、茶色くなった状態は血行が悪く、頭皮も硬くなっています。赤みがある箇所は炎症を起こし、頭皮トラブルを起こすこともあります。
●黄色い頭皮
頭皮の毛細血管が収縮してしまうことで頭皮が硬くなっています。皮脂詰まりを起こしており、炎症やベタつきなどからフケやかゆみの原因にもなります。
頭皮の硬さは生まれつき?
薄毛は遺伝、だとよく耳にしますよね?だとしたら、薄毛の原因となる頭皮の硬さも遺伝なのでしょうか。
頭皮の状態は人それぞれ違う
頭皮は、体や顔の皮膚と同じ構造でできています。乾燥肌や脂性といった肌質の違いや、皮膚の薄さ・柔らかさがそれぞれ違うように、元々の頭皮の硬さや柔らかさは人によって全く違います。
理想的な頭皮の感触は、弾力があり柔らかい地肌。頭皮がこのような状態だと、健康で発毛サイクルの安定した美しく抜けにくい髪が育ちやすいのです。
しかし、皆が同じ元々頭皮をもっているわけではありません。とにかく柔らかくしようと、やみくもに頭皮を動かすのではなく、硬くなってしまった原因を知り、その原因にアプローチしたマッサージや生活習慣の改善で、老ける前の頭皮の状態に戻してあげることが大事なのです。
頭皮が硬くなる原因
柔らかく、弾力のある頭皮は美しく若々しい健康髪の発毛に最適な状態です。そんな理想の地肌に戻してあげるために、頭皮が硬くなってしまった原因を知っておきましょう。
頭皮の硬さは血行不良によるもの
頭皮の血管は髪を作る毛母細胞に栄養を届けるという重要な役目があります。その血管の動きが鈍り、血行が悪くなってしまうと頭皮や毛根に必要な栄養素が行き渡らなくなり、頭皮を硬くしてしまっているのです。
血行不良は生活習慣によって起こる
血液の巡りが悪くなるのは、毎日の些細な積み重ね・生活習慣によって起こっています。あなたが日々行っている何気ない行動が、頭皮を硬くしてしまっているのです。
●喫煙
煙草に含まれているニコチンやタールは、毛細血管を収縮し血流を悪くする働きがあります。また、一酸化酸素を発生させてしまうため、毛母細胞に必要な酸素が送られず、健康な髪を作り出せない状態にしてしまいます。
●ストレス
ストレスがたまると自律神経が乱れやすくなり、血液の循環を悪化させてしまいます。また、ストレスを感じるとホルモンバランスが崩れてしまうため、地肌を守ろうとする皮脂の分泌が過剰になり、毛根の皮脂つまりや炎症も起こしてしまうのです。
●運動不足
筋肉を使うと血液循環が良くなりますが、運動不足が続くと筋肉がコリ固まり、血行が悪くなっていきます。新陳代謝も悪くなるので、髪を作る毛母細胞の活動と代謝を弱めてしまうことになり、発毛に影響が出ます。
●食生活
油や脂肪分が多い食事が続くと血液の巡りを悪くしてしまいます。野菜や果物に含まれるビタミンや魚・肉・豆類に含まれるタンパク質といった栄養分が不足することで、血液がドロドロになり、栄養を細胞に運ぶ役割を果たせなくなってしまうのです。また、カフェインや冷たい飲み物の摂りすぎも体を冷やし、頭皮の血流悪化に繋がります。
●睡眠不足
髪の成長ホルモンは睡眠中に分泌されます。寝る時間を妨げてしまうと成長ホルモンの分泌を抑制してしまうことになり、血管が十分に修復されず血流が悪くなってしまうのです。また、睡眠不足になると内臓を休ませる時間も減ってしまうので、血液を送り出す心臓の働きが弱まり血液を流す力もなくなってしまいます。
●紫外線
紫外線は頭皮にある毛細血管を劣化させてしまい、地肌を老化させてしまいます。紫外線の影響で血液がうまく流れなった頭皮は柔軟性がなくなり、皮膚を硬くしてしまうのです。
頭皮を柔らかくする方法
頭皮を柔らかくするには、何より頭皮を硬くしてしまっている血行不良を改善することが大事です。血流をアップさせ、頭皮を弾力のある健康な状態にする方法をお教えします。
生活習慣の改善で血流アップ
頭皮の硬さ・柔らかさを左右する血の巡りは生活習慣で決まります。髪の老化を防ぎ、ツヤのある健康な髪づくりを助ける頭皮を育むために、毎日の習慣を見直してみましょう。
●食生活の改善
血液の質を悪くしてしまう脂肪分・油分の多い食事ばかり摂らず、バランスよく栄養素を摂り入れることが大事です。冷たい飲食物、糖類、は身体を冷やす働きがあるので、摂りすぎには注意しましょう。血液をサラサラにするために必要なビタミン類は野菜から摂れますが、生野菜は体を冷やしてしまうため、ショウガやスープ・汁物など、温かいものと一緒に食べてください。
●質の良い睡眠
日中に活発になる交感神経は血管を収縮させますが、睡眠中は副交感神経が優位になるため血液の流れが良くなります。ぐっすり眠れるように就寝1時間前にはTVやスマートフォンの光、大きい音はシャットアウトし、快適に眠れるよう寝具や室温にも気を配りましょう。
●適度な運動
有酸素運動をすると酸素が血液によって運ばれ、血流を良くしてくれます。また、筋肉を使うことでリンパ液を運びデトックス効果もあるので血液がドロドロになるのを防いでくれます。激しい運動は男性ホルモンを活発にしてしまい育毛に影響を及ぼしたり、ストレスを感じることもあるので、ウォーキングなど日常生活に取り入れやすい運動を少し増やす程度に考えましょう。
頭皮を柔らかくするマッサージ
頭皮の血行を促すマッサージも取り入れてみましょう。慌ただしい日常生活にマッサージの時間を取り入れるのはなかなか難しいので、シャンプー時がおすすめです。
まずは入浴前に大きめのブラシで全体をブラッシングし、頭皮を刺激します。そして入浴を済ませ、血行が良くなる頭皮が温まった状態でシャンプーをします。その際に、下から上に向かうようにゆっくり頭皮を動かし、マッサージをしてください。
目の上から頭頂部にかけて広がる前頭筋、こめかみ・耳の上に広がる側頭筋、耳の後ろにあたる後頭筋を意識して動かすようにすると効果的です。
頭皮の緊張状態を取り除く
頭皮はストレスや精神的負担を感じやすく、緊張することで硬くなってしまいます。リラックスできるアロマを炊いたり、落ち着く音楽を聴いて体をゆっくりさせること、また、ヨガやストレッチなど気持ちよいと思える時間をつくることで頭皮も緊張がほぐれやすくなるので、生活に取り入れてみましょう。
柔らかすぎる頭皮も良くない?
もともとの髪が育ちやすい頭皮の柔らかさを取り戻すことが発毛を促進させるので、柔らかくすることばかりを考えた頭皮マッサージのやりすぎは意味がありません。
また、ぶよぶよしているような頭皮は弾力ではなく「頭皮のむくみ」なので注意が必要です。血流の悪さも原因ですが、頭皮に余計な水分が滞っている状態になっているので、水分代謝をよくするとうもろこし、大豆、セロリなど利尿効果のある食材やむくみ改善に効くカリウムを積極的に摂りましょう。
体を冷やすこともむくみには厳禁です。体が冷えていると老廃物と水分が残りやすくなってしまうので、毎日湯船に浸かる・飲料は温かい物を選ぶなど、水の巡りを意識した生活を心がけてください。
まとめ
生まれもった頭皮の弾力は人それぞれ違いますが、日常生活の積み重ねによる血行不良で硬くなってしまった頭皮は、生活習慣の改善によって発毛を助ける地肌を取り戻すことが可能です。ここで学んだ頭皮を柔らかくする方法をライフスタイルに取り入れ、無理なく自然に若々しいツヤ髪を頭皮から育てていきましょう。
この記事は、ライターが収集した情報に基づいて作成されています。効果には個人差がございますので、ご自身の責任でご利用・ご参考ください。
加恵美容家
10年のアパレル勤務を経て美容ライターに。年齢や体の変化と上手に付き合えるヘルシーな美容法を発信していきます。コスメを手作りすること、香りコスメを集めることが大好き。日常に取り入れやすいシンプルケアにトレンドを取り入れながら日々、美を追求し続けています。Recommend
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