
肌が乾燥している場合、化粧品やスキンケア方法で保湿をがんばろうとあれこれ試している人も多いでしょう。
しかし、なかなか乾燥が改善されず、赤みやカサつきに悩まされることも。
それは、「乾燥肌用」というコピーに任せて実は肌に合わない化粧品を使っているということや、スキンケアの仕方が悪く浸透力が足りていないことに原因があります。
「乾燥」と一言でいっても乾燥のタイプはさまざま。
あなたの肌が欲している保湿成分を、ベストな状態で肌に入れてあげることが乾燥肌改善への近道なのです。
そのためには、基礎化粧品のベースとなる化粧水の選び方がとても大事。
あなたの乾燥肌にぴったりな化粧水を導き、浸透力がアップする化粧水の使用方法や注意点をお教えします。
もくじ
あなたの乾燥肌はどのタイプ?
あなたはいつから肌の乾燥が気になりだしましたか?
10代から、季節の変わり目や冬場に、出産後や年齢肌が気になりだしたころから・・・と、そのタイミングが人によってさまざまであるように、乾燥している肌状態にも種類があるのです。
乾燥を改善させるスキンケアに取り組む前に、あなたの肌状態を知っておきましょう。
乾燥している肌状態とは
肌がもともともつ角質細胞間脂質(セラミド)の減少や、肌にとって潤い膜となる皮脂の分泌量・水分量が減り、潤い不足になっている肌を「乾燥肌」といいます。
紫外線・摩擦・外気や菌など外的刺激のダメージを受けやすく、ひどく乾燥がおこっている場合は肌荒れや赤み、かゆみなどに見舞われる場合も。
乾燥肌の状態が続くと、肌内部の水分を保つ保水力も低下していき、柔軟性が失われたもろく弱い肌になってしまうのです。
乾燥肌のタイプを知ろう
肌が乾燥しているからといってスキンケアでとにかく保湿すればよい、というわけではありません。
乾燥しているのにテカる、保湿しても肌がピリピリする、など、乾燥肌にも大きく分けて3つのタイプがあり、肌タイプに適した保湿をしなくてはならないのです。
●乾燥肌
- 粉をふいたりカサつきが一年中気になる
- 肌がごわつきやすい
- 肌表面がザラついている
- 洗顔後すぐに顔がつっぱる
肌全体に潤いが不足しており、水分も油分も足りていない肌状態です。
潤いをアップさせるためには保湿成分の高い化粧品を使用するだけでなく、化粧水の浸透力をアップさせるスキンケアをする必要があります。
●乾燥性敏感肌
- 肌が乾燥すると赤みがでやすい
- 気温や湿度によって肌がかゆくなることがある
- 化粧品でかぶれたことがある
- 環境の変化で肌状態が変わりやすい
赤みやかゆみがでやすい人、環境によって乾燥の感じ方に差がある人は、肌のバリア機能が低下していることが原因で敏感な肌状態になっています。
化粧品の成分に気をつけながら、摩擦や皮脂の落とし過ぎにも注意しなくてはなりません。
●インナードライ肌
- 乾燥しているのに皮脂浮きを感じる
- 洗顔後しばらくするとつっぱる
- メイク崩れをおこしやすい
- 毛穴が目立ちやすい
肌表面はしっとりしているのに乾きを感じるタイプの人は、角質層の水分が足りておらず、それを補おうと皮脂分泌が過剰になっているインナードライの肌状態だといえます。
潤っている肌だと思い込んで保湿が足りていないことや、間違ったスキンケアで起こっている場合もあります。
スキンケアをしても乾燥する理由
「乾燥肌用化粧水」や「モイスチャー成分配合」といった化粧品に任せていても乾燥肌が改善しないのは、あなたの肌に適したスキンケアができていないから。
スキンケアで乾燥肌を改善するために大事なことをおさえておきましょう。
●成分
乾燥肌を改善するためには、あなたの肌状態に適した保湿成分・美容成分で化粧品を選ばなくてはなりません。
肌に足りていないものは水分量なのか、油分なのか、肌に合わない成分にも気をつけて選びましょう。
●適量・使用方法
あなたは化粧品を肌にのせるとき、適量や使用方法を守れていますか?
「なんとなく」のスキンケア方法を続けていても、保湿力はアップしません。
化粧品に合った正しい使用量・手順を守らないと保湿効果に差がついてしまうのです。
●パッティング・コットン
化粧水や美容液などを肌にのせるとき、手を使用していますか?
コットンを使用していますか?いくら保湿力の高い化粧品を使用していても、肌へののせ方次第で効果も変わってきます。
習慣やくせでパシャパシャ肌にのせている場合、摩擦による乾燥の悪化にも注意しなくてはなりません。
●浸透力
肌にあった正しい保湿方法、保湿成分でスキンケアができているのになかなか乾燥がおさまらない場合、肌へ化粧品の成分が十分に浸透できていない可能性があります。
肌を柔らかくし、角質層に届く化粧水選びをしましょう。
化粧水の役割と効果
化粧水の成分のうち、多くを占めるのは水です。
そのため、スキンケアの中でも「水分を与える」というイメージが強い化粧水ですが、化粧水だけで水分量をアップさせることができるわけではありません。
化粧水は角質層に保湿成分・美容成分を届け、肌の調子を整えるという役割をしています。
水に溶けやすい美容成分を配合している化粧水も多く販売されており、美容液や乳液、クリームと合わせて使用することで乾燥肌を潤すものもあるのです。
乾燥が治る化粧水の選び方
それでは早速、乾燥肌に適した化粧水の選び方を学んでいきましょう。
乾燥肌のタイプで選ぶ
乾燥肌のタイプによって、肌が欲しがっている化粧水の種類も変わってきます。
粉をふくほどの乾燥の場合はとにかく保湿が足りません。
高保湿タイプの化粧水を使用しましょう。
テカりも気になる場合は油分が少ないものを、敏感なタイプの場合は保湿力が高すぎるものではなく、刺激の少ないものを選んでください。
乾燥に有効な保湿成分とは
乾燥を改善するには、効果の高い保湿成分が配合された化粧品を化粧水からも使用することが大事です。
●セラミド
セラミドは肌が本来もっている保湿成分で、水分を挟み込み逃がさないようにする働きがあります。
このセラミドが不足してしまうと、バリア機能が失われ、乾燥や肌トラブルを招いてしまうので、肌の潤いを守るためにも化粧水から補ってあげるのがよいでしょう。
●アミノ酸
アミノ酸は保湿力が高まり、水分を保持する役割をします。低刺激なため、敏感な肌状態にも優しく浸透する保湿成分です。
●ヒアルロン酸
ヒアルロン酸には高い保水力があり、バリア機能をサポートする効果もあります。
水分の蒸発を防ぐ役割もしてくれるため、化粧水に配合されていると保湿効果を得ることができます。
肌を乾燥させる成分に注意
エタノールやアルコール、美白成分、ビタミンC誘導体、ニキビ改善に効果がある成分は、肌を乾燥させてしまう恐れがあり、保湿には逆効果になることがあります。
また、皮脂の分泌が気になるインナードライ肌の人が油分の強いものを使用してしまうと、テカりやすくなるので注意が必要です。
続けられる価格で選ぶ
スキンケアにとって重要なのは「効果を実感できるまで続ける」ということです。
信頼できる保湿効果も大切ですが、使用量や使用期間を気にせず続けられる価格で購入するようにしましょう。
使用感の大切さ
化粧水のテクスチャーはみずみずしくサラっとしたものからとろみのあるものまで、さまざまですが、自分の肌にのせて「心地よいと思える」「好きだと感じる」使用感のものが必ずあるはずです。
スキンケアがストレスにならず、気持ちいいと実感できるものを選んでください。
乾燥肌を改善する基本のスキンケア
乾燥をおさえる化粧水は、正しいスキンケア方法で行ってこそ保湿効果が変わってきます。
乾燥肌を改善するために、スキンケア方法を見直していきましょう。
化粧水の適量
化粧水の使用量の目安は手のひらにのせて500円玉大ほどの量、5ml程度ですが、テクスチャーや肌状態によって浸透力によって差があります。
化粧水の説明書に記載されている量も参考にし、使用後の肌に触れた際、肌の温度や柔らかさに違いが実感できる量を使用しましょう。
スキンケアの順番
化粧水は洗顔後すぐに使用します。
そして美容液、乳液、クリームと、テクスチャーのゆるいものからこっくりしたものの順に使用していくのが基本です。
中には化粧水の浸透を良くさせる効果のある美容液(ブースター・導入液)もあり、その場合化粧水の前に使用することもありますので、製品の説明書をよく読み、使用方法を守りましょう。
肌にのせるときの注意点
手で化粧水をつける場合、パッティングは肌にとって刺激となり、乾燥肌を悪化させてしまうことがあるので注意しましょう。
両手のひらにのせるように広げ、覆うようになじませてください。
コットンを使用する場合はコットンを滑らせるのでなく、コットンにしみこんだ化粧水を肌に含ませるイメージで塗布させてください。
化粧水を変える前に知っておきたい3つの疑問
最後に、化粧水で肌の乾燥悩みを改善するために、知っておきたい3つの疑問についてお答えしたいと思います。
化粧水は使用すればするほど潤う?
化粧水をつければつけるほど良い!というイメージをもっていませんか?
適量に満たない量を使用した場合、潤いが足りないのはもちろんですが、たくさんつけたからといって肌の潤いが増すというわけではありません。
過剰なスキンケアをしてしまうことで肌本来がもつ保湿成分や保水力を弱めてしまうこともあるので、あくまで大事なのは「適量を正しく浸透させること」なのです。
ブースターって必要?
ブースターは肌を柔らかくし、化粧水の浸透力をアップさせる役割があります。
ターンオーバーが乱れ角質残りが気になる場合や、肌にごわつきを感じ化粧のりが悪い人、肌表面の余分な皮脂が気になるインナードライタイプの肌質の人は、効果を実感しやすいでしょう。
オールインワンゲルは保湿力が弱い?
1本ですべてのスキンケア効果が得られるオールインワンタイプの化粧品は、なんとなく保湿力が弱いというイメージがありませんか?
ジェルタイプ、クリームタイプとテクスチャーもさまざまですが、注目すべき点はオールインワンに含まれている美容成分です。
1本で済むという点からさまざまな美容成分、保湿成分が含まれていますが、自分の肌タイプに不要なものも含んでいる場合があり、乾燥や皮脂過剰の原因になることも。
あなたの肌にとって必要な成分が揃っていれば十分に潤いを得ることができるので、成分を見極めて使用することが大事です。
まとめ
今までなんとなくスキンケアの最初に化粧水を使用していたかもしれませんが、乾燥をしっかり改善するためには肌タイプに合った成分選びや正しい使用方法で保湿を助けることが大事です。
化粧水から肌を潤す道をつくり、乾燥悩みの改善に役立ててくださいね。
この記事は、ライターが収集した情報に基づいて作成されています。効果には個人差がございますので、ご自身の責任でご利用・ご参考ください。
加恵美容家
10年のアパレル勤務を経て美容ライターに。年齢や体の変化と上手に付き合えるヘルシーな美容法を発信していきます。コスメを手作りすること、香りコスメを集めることが大好き。日常に取り入れやすいシンプルケアにトレンドを取り入れながら日々、美を追求し続けています。Recommend
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