
鼻がムズムズして、鼻くそがつまっているような気がする。鼻くそをとってもまたできる。鼻をかんだら鼻血がでてきた。
これらは風邪のせいではなく、鼻の中が乾燥して起こるドライノーズの症状です。
外出先で鼻が気持ち悪くても、鼻を触るのは見た目にも悪いですし、鼻の奥に指の菌がついて悪化させる可能性もあります。
ドライノーズの原因と対処法をご紹介しましょう。
もくじ
鼻の乾燥「ドライノーズ」とは
気温が下がる冬になるとあらゆる部分に乾燥を感じますが、鼻も例外ではありません。
鼻の奥が乾燥すると、様々なトラブルが現れます。
以下に説明するトラブルがあれば、「ドライノーズ」を疑いましょう。
ドライノーズのトラブル
鼻の中は鼻腔と副鼻腔に分かれていますが、鼻の穴から奥にいった部分で比較的指が届くところが鼻腔です。
鼻の奥を触ると鼻血がでるのは、鼻腔には血管が密集しているためです。
鼻の中は粘膜に覆われており、吸った空気を温めたり加湿したりする機能もあります。
粘膜から分泌される粘液や鼻腔のまわりに生えている毛で、菌やほこりなどの異物が体に入らないようにする機能があります。
鼻の乾燥によってこのような機能が働きにくくなり、次のようなトラブルが発生します。
●鼻の奥がツンとしたり、ヒリヒリする感覚
●鼻がつまったり、鼻をかんでも、鼻水がでない
●鼻の奥がムズムズしてかゆい
●鼻くそがつまっているような感覚があり、とってもまた出てくる
●鼻血がでる
鼻風邪だと思いがちですが、このような問題が複数ある場合は鼻の乾燥を和らげる方法を試してみましょう。
ドライノーズの原因
鼻の乾燥を和らげるには、原因を知っておく必要があります。
以下に3つの原因を挙げます。思い当たることがあれば、気を付けてみましょう。
●空気の乾燥
気温が下がる冬になると空気の乾燥を感じる人が多いでしょう。
家庭や職場でエアコンの風にさらされている方は要注意です。
エアコンは加湿機能がないものが多く、部屋の温度が上がるとともに湿度が下がります。
さらに、風が当たることでより乾燥します。
鼻から吸った空気が乾燥していれば、鼻の奥も乾燥しやすくなりますね。
●コーヒーの飲みすぎ
寒いからといって、温かいコーヒーや緑茶などトイレの頻度を高める飲み物ばかり飲んでいませんか?
乾燥した環境では、体の水分が皮膚から蒸発して失われるため、水分補給が大切です。
しかし、そういった飲み物は尿として水分を排出するので水分補給するのにはあまり適していません。
体が乾燥すれば、鼻腔の粘膜も乾燥しやすくなります。
●ストレス
ストレスは自律神経の働きを乱します。
人は起きているときや働いているときに交感神経が働き、寝ているときや休んでいるときに副交感神経が働きます。
ストレスによって交感神経が優位になると、鼻も乾燥します。
交感神経が働く状態は体が緊張している状態を想像してください。
緊張すると手に汗をかき、喉がカラカラになりますね。
ドライノーズはどう対処すればいい?
ドライノーズの対処法、気になるところですね。
鼻の乾燥がひどく、つらい場合は耳鼻科を受診してもよいでしょう。
自分で対策をするなら、次のことに気を付けましょう。
鼻の乾燥「ドライノーズ」のトラブルを和らげる対策
つらい鼻の乾燥の悩みを和らげるには、6つの対策があげられます。
一つずつみていきましょう。
湿度をあげる
空気の乾燥が原因なので、部屋の湿度をあげることが対策の1つです。
人にとって快適な湿度は40%~60%といわれています。
60%を超えるとカビが発生する可能性があります。
肌の乾燥によいのは60%程度といわれているので、50%~60%を目安にしましょう。
加湿する方法を以下に挙げてみました。
湿度計をおいて、可能な限り理想の湿度を保ちましょう。
●加湿器をつける
●部屋干しをする
●濡れたタオルをかける
●お湯を沸かす
●水をいれたコップを置く
●観葉植物をおく
ワセリンを塗る
保湿効果があり、刺激も少ないワセリンはおすすめです。
鼻に塗るので、においがほとんどないのも利点です。
その際に注意することは、鼻の奥に塗る場合は綿棒などをつかって、菌がつかないようにすることです。
鼻の奥には菌が多くついていますので、それを広げないためにも清潔を心がけましょう。
また、鼻の下など鼻の穴周囲にも塗っておくと、より保湿効果が期待できます。
マスクをする
鼻が乾燥している状態で冷たい空気を吸うと、鼻の奥がヒリヒリしてつらいですよね。
もともと空気をあたためる機能のある鼻腔の粘膜の機能も弱っているため、冷たい空気が刺激になります。
マスクをすれば、吐いた息の水蒸気であたためられるので、刺激が少なくなります。
お風呂につかる
お風呂やシャワーの蒸気で鼻の乾燥はかなり軽減するでしょう。
面倒でもお風呂にゆっくりつかる方が、鼻の乾燥には効果があります。
深呼吸をしてリラックスすれば、自律神経も整い、ストレスも和らぎます。
鼻のまわりを保湿する
化粧品で鼻がムズムズするという方は特に、鼻まわりのスキンケアでしっかりと保湿しましょう。
鼻は皮脂が多いため、洗顔時に必要以上に鼻を意識してしまいがちです。
また、クリームなどの油分をつけるとテカりやすくなります。
鼻周囲の保湿は必要ないと思いがちですが、過度な洗顔と保湿不足は鼻まわりを乾燥させ、ドライノーズの原因になります。
特に鼻の下は吸った息の通り道でもあるので、保湿することで鼻の中の乾燥もましになるでしょう。
鼻の保湿で気を付けることは、化粧水をたっぷり入れ込んでから乳液で保護することです。
いちご鼻が気になるからといってゴシゴシこすれば鼻の表面も内部も刺激になりますので、洗顔時もスキンケアの時もやさしく触ることを意識しましょう。
水分をしっかりとる
鼻の乾燥を防ぐには、体の内側からも水分を補給することが大切です。
体内の水分量は年齢とともに減っていきますので、意識して摂りましょう。
特に乾燥しやすい冬は、夏のように汗をかかないため、こまめな水分補給を怠りがちです。
空気が乾燥していると、皮膚から水分が失われていきます。
皮膚も呼吸していると思ってください。
そのため、冬でも気を付ける必要があります。
冬の水分補給は、飲料からだけでなく、食事でもとるようにすることが大切です。以下にそのコツを挙げてみましょう。
●主食はパンではなく炊きたてのごはんにする
パンやクラッカーは乾燥していて水分量が少ないですね。
ごはんは水分を多く含み、炊きたてならさらに水分量が多くなります。
他にも、うどんやパスタなどの麺類も水分量が多くなります。
●おかずは焼き物よりも煮物にする
フライパンで焼いたり炒めたりすると、水分が蒸発して少なくなります。
煮物や蒸し料理にすれば、水分は失われず、むしろ増えるので、水分補給には適しています。
●野菜や果物をしっかりとる
ほとんどの野菜や果物は、70%以上が水分でできています。
その証拠に、野菜を炒めるとカサがかなり減りますよね。
また、野菜や果物に含まれるビタミンやミネラルは、肌の保湿に効果があります。積極的にとりましょう。
鼻の乾燥「ドライノーズ」になったときに注意すること
鼻の乾燥を防ぐために努力するのも大切ですが、環境的に、ドライノーズにすぐ対処できるとは限りませんね。
そのときに注意する点をおさえておきましょう。
必要以上に触らない
ドライノーズの症状として、鼻の奥のムズムズ感や、鼻くそがつまった感じがする、などがあります。
このような症状がでたときに、ついつい触ってしまいますよね。
それがより乾燥を実感する原因になるのです。
鼻くそは無理に取らない
鼻の奥が乾燥していると、鼻腔は敏感な状態になっています。
鼻の中がかゆいからといって指を入れて掻いたり、鼻の上からこすったり、力いっぱい鼻をかんだり、といった行為は、鼻の粘膜を傷つけます。
傷つけばそれを修復しようとかさぶたができるのですが、このかさぶたが鼻くそとしてつまっていることがあります。
傷を覆うためのかさぶたを無理やりはがしたら、傷が治らないのはご存知のとおりです。
鼻くそが大量にでるのは、粘膜が傷ついている可能性が高いといえます。
さらに悪化すれば、出血もします。
鼻血は粘膜が傷ついたためにでるものです。
鼻くその正体と取り方
鼻くそは、もともとは大気中のゴミやホコリ、微生物などが体内に侵入しないように鼻水と混じって乾燥して固まったものです。
通常は粘膜の働きで自然に表面まででてきますが、乾燥していると粘膜の働きが弱っているので鼻の奥にたまっていきます。
ゴミやホコリによる鼻くそか、かさぶたによる鼻くそかは判断しにくいですが、どちらにしても指を奥までいれてとることは不衛生ですし、鼻の中を傷つけるおそれがありますので避けましょう。
鼻くそをとりたい場合は、お風呂上りなどで湿った状態のときに軽く鼻をかむのがいいそうです。
鼻血がでたときの止め方
鼻血がでてしまったときは、正しい方法で止めましょう。
「血がたれないように上を向く」、「首の後ろをコンコンたたく」といった方法は、止血効果がありません。
通常は圧迫止血で3~10分ほどで止まります。
椅子に座り、ティッシュなどで出血部分をおさえて、小鼻をつまみましょう。
少なくとも3分以上はそのまま圧迫し続けることが大切です。
粘膜が弱っている場合はティッシュの刺激で再び出血する場合があります。
その場合は何も詰めずに、鼻をつまみましょう。
鼻をかんだ時にでる少量の鼻血は、乾燥した粘膜が傷ついたためにでるものなので、できるだけ鼻はかまず、ティッシュで拭く程度にしておきましょう。
風邪などに注意する
通常は大気中のゴミやホコリは鼻の粘膜を覆っている粘液(鼻水)でからめとって、体の中まで入らないように防御します。
しかし、鼻が乾燥しドライノーズの状態になると、粘膜の機能が弱まって、風邪やインフルエンザの原因になる菌が簡単に体内へと運ばれてしまいます。
特にインフルエンザは、くしゃみや咳とともに排出されたウイルスが空気中を漂って感染するという飛沫感染ですので、鼻の防御機能が弱っていると感染しやすくなるそうです。
鼻の乾燥を防ぐとともに、乾燥してつらいときはマスクをして予防しましょう。
ドライノーズスプレーとは
鼻の乾燥の悩みを和らげるために、「ドライノーズスプレー」があります。
点鼻薬は鼻の乾燥の原因になる可能性もあるといわれますが、ドライノーズスプレーはどうなのでしょうか。
成分は、塩化ナトリウム(食塩)と精製水で、防腐剤として塩化ベンザルコニウムが使われています。
いわば、点滴によく含まれている生理食塩水です。
防腐剤が気になるかもしれませんが、刺激性はあまりないようです。
それでも気になる方は、ドライノーズスプレーを手作りしてもよいでしょう。
●作り方と使い方
- 沸騰させた水500mlに塩小さじ1杯を溶かします。
- 清潔なスプレー容器に入れます。
- 顔の前に噴霧して鼻から吸い込みます。
- 保存は冷蔵庫で。2~3日ほどで使い切りましょう。
鼻の乾燥は早めに対処しましょう
鼻の乾燥は不快なだけでなく、感染の原因にもなります。
特に冬は風邪などのウイルスが活発化するので、気を付けなければいけませんね。
お肌だけでなく、鼻の保湿も忘れずに行いましょう。
この記事は、ライターが収集した情報に基づいて作成されています。効果には個人差がございますので、ご自身の責任でご利用・ご参考ください。
山川 ハナエ美容家
主婦兼フリーライター/元看護師/三児の母。独身時代は給料の大半をエステと趣味のバレエに費やす美容オタク。働く女性と育児奮闘中の母の気持ちがよくわかる。趣味は読書、英語学習、舞台鑑賞。年を重ねても内面が輝く美しい女性に憧れている。Recommend
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