
カミソリを使ったすね毛処理は手軽ですが、ケアをしっかりしないと乾燥してカミソリ負けの原因になってしまいます。
今回は乾燥知らずのつるすべのすねを手に入れるための対策として、肌荒れ時の保湿方法やすねの乾燥予防方法、カミソリでの正しいすね毛処理方法をご紹介します。
もくじ
すね毛をカミソリで処理すると乾燥する?
カミソリ処理で現れる乾燥の症状
ムダ毛の処理をカミソリで行っている人は多いですよね。
手軽でお金もかからないためカミソリでのムダ毛処理は人気の方法ですが、お肌の乾燥トラブルに見舞われる人も案外多いのが現実。
特に乾燥の症状が出やすいのが「すね」。同じようにほかの部位も処理しているのになぜかすねにだけ乾燥肌…というケースも。
カミソリ処理で現れる乾燥の症状は主に次の通りです。
・肌の質感がカサカサで粉を吹いたようになる
・肌に赤みやかゆみが出る
・肌がチクチク・ヒリヒリと痛む
カミソリでムダ毛処理をした後にこのような症状が出たら乾燥のサインです。乾燥を放っておくと黒ずみになることもありますので、早めの対処が必要です。
すねはどうして乾燥しやすいのか
すねは体のほかの部分に比べて乾燥しやすいパーツ。
実際にすねに触ってみるとわかりますが、すねのすぐ裏は骨です。他の部分よりも脂肪が少ないので弾力や皮膚の厚みがありません。
そのため角質層の潤い成分である細胞間脂質を維持するのが難しく、肌に刺激を受けると乾燥し、肌あれやかゆみなどを起こしやすいのです。
またすねの部分は皮脂の分泌量も少ないので、あっという間に乾燥が進んでしまいます。
すねのカミソリ負けが起こるしくみ
カミソリで剃った後に起こる肌あれや炎症のことを「カミソリ負け」と呼びます。
これはカミソリでムダ毛を剃るときに一緒に肌の角質まで削ってしまうのが原因。
肌の角質層は0.02mmほどの薄さしかありませんが、その間には10層から20層にも重なった角質細胞と角質細胞間脂質が存在します。
角質細胞に含まれるNMFや角質細胞間脂質の成分であるセラミドが角質層に水分を保つ役割を果たすことで、外からの刺激からお肌を保護するバリア機能を持っています。
また角質層の上には皮脂腺から分泌される皮脂と汗が混ざって天然の保湿クリームと呼ばれる「皮脂膜」を形成し、お肌の潤いを維持します。
カミソリでムダ毛を処理すると、カミソリの刃が毛と同時に肌の角質を削り取ってしまいます。肌の潤いを保つための角質が削られることで肌は乾燥。
さらに角質を削り取ってしまった皮膚にはたくさんの傷がついていて、バリア機能が低下した状態。ウィルスや最近が侵入しやすく、炎症が簡単に起きてしまいます。
保湿ケアを怠って乾燥したままの肌にカミソリ負けができるのはこのためです。
間違ったムダ毛処理ですねが乾燥した時の応急保湿対策
NGなムダ毛処理方法
カミソリですね毛処理をするときに、肌の乾燥やカミソリ負けの原因となるNGポイントがあります。
・刃こぼれしたカミソリを使っている
何か月も刃を交換していないカミソリや、太い毛を繰り返し剃った刃のカミソリを使い続けるのはNG。刃こぼれはもちろん、不衛生で細菌が繁殖しやすいため炎症の原因になります。
頻繁にカミソリ処理をするのであれば1~2週間で交換するのが良いでしょう。
高価なカミソリであっても1ヶ月程度で交換するのがおすすめです。
・2枚刃や3枚刃のカミソリを使っている
刃の少ないカミソリを使うと1度に剃れる量が少ないため、何度も同じ場所を剃りなおすことになり、肌への負担がかかります。特に乾燥肌と刃数の少ないカミソリは相性が悪いといえます。
・石鹸やボディソープを塗って剃っている
シェービングクリームを使用せず、入浴時に石鹸やボディソープの泡ですね毛処理をするのも良くありません。
石鹸やボディソープは体を洗うために作られているため、カミソリと併用した場合に、お肌に必要な油分や皮脂まで取り除いてしまい、肌を乾燥させます。
・毛の流れに逆らって何度も刃を当てている
カミソリの刃を毛の流れに逆らって当てるときれいに剃れるように思えますが、その分肌の角質をえぐってしまうためダメージが大きくなります。
・すねの乾燥防止のためにムダ毛を抜く
カミソリ処理が肌あれするからと言ってムダ毛を自己流で抜くのは厳禁です。
抜いた毛が埋没したり毛穴が炎症を起こすこともあります。
すねがカミソリ負けした時の応急保湿方法
ムダ毛処理の後にすねが乾燥したりカミソリ負けを起こした時にはまず応急処置をしましょう。
・患部を冷やす
体温が高いと神経の伝達が早くなるため、かゆみを強く感じます。すねの乾燥や炎症がある部分を冷やすとかゆみを和らげることができます。
・肌触りの優しい衣類を身に着ける
角質層を削り取ってしまい傷ついて乾燥したすねの肌はとてもデリケートな状態です。
化学繊維や毛羽立ちのある繊維は静電気が起きやすく、かゆみを呼び起こしやすいため肌あれ時の着用は控えたほうが良いでしょう。
絹や木綿など天然繊維の衣類は肌触りが優しい上に、通気性にも優れているためおすすめです。
・保湿剤を塗る
肌が乾燥したりあれている時には保湿が必須です。
かゆみがある状態の肌に化粧水やクリームを塗ると浸透性が高すぎてかゆみを増幅させる可能性がありますので避けたほうが良いでしょう。
すでに肌あれがあるときには、こってりと油分が多く含まれたワセリンなどの保湿剤や市販の軟膏を使うと刺激を抑えながら肌の保護ができます。
油分の多い保湿剤を使う時には、まず少量を手に取って体温で温めてから患部に塗り広げます。
とはいえ、乾燥や炎症がひどい場合には皮膚科を受診しましょう。
すねを乾燥させない保湿方法とポイント
すねを保湿するタイミングと保湿のしかた
ムダ毛をカミソリ処理した後のすねを乾燥から守るには、こまめに保湿をすることが大切。
剃りっぱなしはカミソリ負けや乾燥、炎症などトラブルの元になります。
ムダ毛処理は必ずその後の保湿もセットにして行いましょう。
保湿のタイミングのおすすめはお風呂上り。入浴後の肌に潤いが残っているうちに保湿クリームやローションを塗ることで、水分をキープすることができます。
また日中などにすねの乾燥が気になるようであれば、その都度保湿をしたいものです。
入浴後のようにお肌に水分が補充されているときには直接クリームなどの油分を補うだけで構いません。
しかし水分が蒸発している状態、カサカサした質感のお肌にはまず水分を与えることが先決です。化粧水などをすねの肌にたっぷりとつけ、軽くタッピングしながら浸透させましょう。
そのあとで保湿クリームやオイル、ローションなどを用いて油分を補ってください。
すねは肌面積の広い部分ですから、惜しげなくたっぷりと使えるような保湿アイテムを用意するのがおすすめです。
また、保湿は週1回のスペシャルケアをするよりも、簡単な保湿を毎日行う方が効果的。継続的にすねを保湿していくことで肌に油分と水分の膜が張られますので、バリア機能が向上し、乾燥が改善していきます。
保湿クリームの選び方
すねを乾燥から守る保湿剤ですが、肌に水分を閉じ込める働きをする保湿クリームは特に成分にこだわって選びたいもの。
保湿クリームの成分でおすすめなのは「尿素」と「セラミド」です。
・尿素
保湿剤として市販の保湿剤によく使われている成分です。
すねの角質がガサガサに硬くなっている時に用いるのがおすすめです。肌に炎症が起きている時には避けたほうがよいでしょう。
「尿素」は、肌の角質層にあるNMF(天然保湿因子)に含まれる、もともと人の体の中にある成分で、ごく微量ですが汗にも含まれています。
尿素は分子量が小さいため、水によくなじむ性質と水分を吸着する働きを持っています。この特性が保湿成分としての役割を果たします。
もう一つの尿素の特性として、角質を溶かして肌を柔らかくする働きがあります。ターンオーバーが乱れて古い角質が硬く残っている状態の肌には効果的ですが、反面、角質を剥がしたくない状態の肌、例えば炎症を起こしている時などに使うとお肌の状態が悪化する可能性があるため注意が必要です。
・セラミド
肌の保湿の基本は、角質層にある細胞間脂質を増やし、減らさないこと。
細胞間脂質を形成している成分が保湿成分のセラミドです。
よってすねの乾燥を改善するためには、セラミドが配合された保湿剤を選ぶことがおすすめです。クリームなどを使って外側からしっかり補充しましょう。
またセラミドと併せて、保湿成分であるヒアルロン酸も配合されているものを選ぶと、さらに高い保湿効果が期待できます。
カミソリを使ったすね毛処理のしかた
<画像ここから> https://pixta.jp/photo/24240406<画像ここまで>
カミソリの選び方
すねのムダ毛処理をカミソリで行う場合には、肌あれや乾燥を防ぐためにいくつかのポイントを押さえておく必要があります。
カミソリ選びも大事なポイントのひとつ。
刃で肌を引っかくことは避けられないため、カミソリは切れ味の良いものを選びましょう。
刃こぼれしたりして切れ味が悪くなったカミソリを使うと、毛がなかなか剃れないため肌に刃を押し付けて使用しなくてはならなくなります。皮膚の角質層を深く削ってしまいますので乾燥しやすいすねには厳禁。
カミソリの刃の切れ味が少しでも悪いと感じたら交換しましょう。
また、2枚刃や5枚刃など、ムダ毛処理用のカミソリには複数枚の刃がついたものがあります。刃数が多いカミソリの方が1枚当たりの刃にかかる力が分散されるため、肌にかかる負担を減らすことができます。安全ガードが付いたものであればさらに安全性が増します。
すね毛を剃る際の乾燥ケア
カミソリを選んだらすねの肌を乾燥から守るプレケアをしましょう。
毎日の保湿が大事であることは先にお話しした通りですが、すね毛を剃る際にも肌をしっかり保湿するのが乾燥防止のポイントです。
すね毛を剃る前にはすねの肌と毛をホットタオルで優しく包み込んで温めます。こうすることで肌と毛が湿気を含んで柔らかくなり、カミソリで剃りやすくなります。
入浴中であればすねの肌が潤っていますので一石二鳥。
毛を剃るときには必ず保湿効果のあるシェービングクリームをすねに塗りましょう。シェービングクリームの代わりにワセリンなど軟膏状のクリームを塗っても構いません。
ワセリンなどのクリームは肌をラップするように保護し、さらに保湿もできますのでおすすめ。
何もつけない空ぞりはNG。また入浴時に身体を洗ったついでに石鹸やボディソープをつけて剃るのもやめましょう。
すねの肌に負担をかけない剃り方
性能の良いカミソリや保湿剤を用意したら、より「すね」に負担をかけない剃り方でムダ毛を処理していきましょう。
毛を剃るときのポイントは、毛の生えている方向に向かって剃るのがポイント。逆方向に剃るのは厳禁です。
また剃るときには肌に刃を押し付けないこと。力を入れず、優しく肌を滑らせるような感覚で剃りましょう。
忘れずにアフターケアを
もちろんカミソリ処理の後には忘れずにアフターケアをしましょう。
すねの毛を剃り終わったら、冷やしたタオルなどで優しく肌を冷やし、肌のコンディションを落ち着かせます。
肌を冷やしたら保湿ローションや化粧水をすねにたっぷりとつけ、水分を与えます。
補給した水分が逃げないうちにその上からミルクやクリームを塗ってフタをしましょう。
すねが乾燥するときには肌の保水力が落ちていますので、水分がどんどん蒸散してしまう状態にあります。
性能の良いカミソリや保湿剤を使ってもやはり肌への負担はゼロではありません。
カミソリで処理する前と処理するとき、処理した後と、その都度保湿をしてお肌を守りましょう。
加えて普段からのこまめな保湿ケアを行うことによって、すねの乾燥を防ぎ、みずみずしいお肌を保つことができます。
保湿しながらムダ毛を処理してすねの乾燥を予防しましょう
体の中でも脂肪が少なく皮脂腺の数も少ないすねはもともと乾燥しやすい部位です。
ムダ毛の気になるパーツでもあるため手軽にカミソリで処理をする機会も多いぶん、肌あれやカミソリ負けで炎症トラブルも起こりがち。
日常的に保湿ケアをすることによって、すねの乾燥リスクを抑えることができます。乾燥の症状が出ていればまずは水分を補い、そのあと保湿成分の尿素やセラミドが配合されたクリームなどで油分を補いましょう。
カミソリですね毛を処理する際にも保湿の状態を保ちながら行うと、乾燥を抑えることができます。
上手に保湿アイテムを活用してつるつるのすねをキープしましょう。
この記事は、ライターが収集した情報に基づいて作成されています。効果には個人差がございますので、ご自身の責任でご利用・ご参考ください。
BEMORE編集部美容家
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