
化粧品を探しているときに、エイジングケア化粧品を見かける機会がありますよね。
実は「エイジングケア」と付いている化粧品は30代からの使用を想定しているものが多いのです。
そのため30代を機にエイジングケアを考え始める方も多いのではないでしょうか。
そもそもエイジングケアはなぜ必要なのかご存知ですか?
それは年齢を重ねることで肌の状態が次第に変化していくからです。
10代、20代の頃のようなハリやつやを保つことは、年齢を重ねるにつれて難しくなり、老けて見られる原因のひとつになります。
いつまでも若々しい肌を保つにはどうすればいいのか、なぜ肌のハリやつやが年齢によって変わることがあるのか解説していきます。
もくじ
エイジングとは
「エイジング」とは年齢化を意味する言葉で、体や肌が年を重ねることで様々に変化していくことです。
肌は表面から角質層、表皮層、真皮層、という3層構造になっています。
新しい細胞は真皮層から作られ、上にある古い細胞を押しあげ排出させることで健康な状態を保っています。
これをターンオーバーと呼びます。
通常は約28日周期で新しい細胞と古い細胞が入れ替わるといわれているのですが、様々な要因でバランスを崩してしまいます。
その結果、新しい細胞がなかなか作られなくなり肌の老化が始まるのです。
そんなターンオーバーを乱し、年齢化を進める原因を見ていきましょう。
肌の水分量の減少
年齢肌トラブルの原因の1つとして、肌の保水量の減少だと考えられています。
そして皮膚細胞から水分が失われた状態を「乾燥」と言います。
皮膚が乾燥すると細胞が縮んで間に隙間ができてしまいます。
その隙間から紫外線やストレス物質など肌に有害なものが入り込むことによって真皮層が傷ついてしまい、新しい細胞が作られにくい状態になります。
そもそも肌の水分は真皮層を構成するコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、セラミドなどによって保たれていますが、これらの成分は加齢ともに減っていくことが分かっています。
特に
セラミドは赤ちゃんの時が最も多く、50代になると20代のころの半分にまで減ってしまうといわれています。
そのため、しわが目立ち老けて見える様になってしまうのです。
注意したいスキンケア方法
保湿成分であるセラミドは、肌にいいと思って行っていたスキンケア方法が要因で減ってしまうことがあります。
実はセラミドは、洗顔の際に洗浄力の高いクレンジング剤を使用したり、顔を強くマッサージするなど、刺激を受けることで角層から流れ出てしまう性質があります。
洗顔時に肌をこすることで細胞にストレスを与え、ハリやつやに影響するだけでなく、くすみやシミを作る原因に繋がることが分かっています。
このため、蓄積した肌ストレスによって老化も加速してしまうリスクが懸念されています。
紫外線の影響
間違ったスキンケアを続けてセラミドが減少すると、細胞が正常にターンオーバーできなくなり、その結果肌のバリア機能が弱くなるという悪循環に繋がると言われています。
バリア機能とは、肌表面の角質層が潤いを保つことで、乾燥など外部の刺激から肌を守ろうとする働きです。
肌細胞が健康で規則正しく並んでいるとバリアも働きやすくなります。
しかし、保湿力が下がり細胞のバランスが崩れてしまうと、その隙間から紫外線が侵入して肌の奥の真皮を刺激します。
その結果、メラニン色素が生成されシミができる原因を招くのです。
目じりから頬骨のかけての「Cゾーン」と呼ばれる場所にシミがあると、シミがない人に比べて約7歳も老けて見えるというデータもあるほど、シミは見た目の印象を左右します。
若見えを維持するためにも、シミが増えるのを防ぎたいですね。
適切なスキンケアをして紫外線から肌を守りましょう。
いつからエイジングケアが必要になる?
コラーゲンやセラミドなどの成分は30代を目安に減り始めます。
これは全身の筋肉量の減少とも関係しています。
女性の体はホルモンの影響などから30代頃を基点として筋肉量が減少し始めます。
そして筋肉が衰えることで血流も悪くなる傾向にあります。
なぜなら筋肉量が多いと血管を押す力が強くなるので、全身に効率良く血液を運ぶことができます。
しかし、筋肉が減ることで血管のポンプ力が低下し血流が滞っていきます。
そのため、コラーゲンなどの成分を生成する細胞に栄養や酸素が届きにくくなることで細胞が不活性化し、若々しい肌に必要な成分の量が減っていくのです。
このような理由からエイジングケアは筋肉量の減少の基点となる30歳を目安に意識して始めるのがいいでしょう。
年齢別エイジングケア一覧
「エイジングケア」とは「年齢に合わせた肌のお手入れ」のこと。
年齢を重ねることで表れる肌のトラブルに1つ1つ対処していくことが大切です。
20代~50代までどのようなケアをしていくべきか年齢別に見ていきましょう。
20代
20代のスキンケアが10年後の肌を作るといわれています。
そのため丁寧なケアを行うことで30代以降も美肌へアプローチできます。
20代に必要なのは、特別な化粧品を使うよりも生活習慣の乱れを正すことです。
保湿や紫外線ケアなどのお手入れも重要ですが、学生や新社会人の頃はつい生活が不規則になるものですよね。
食事を抜く、野菜を食べないなどの偏った食生活、あるいは無理なダイエット、仕事での人間関係で溜まったストレスなどは肌トラブルの原因に繋がります。
睡眠や起床のタイミングを整えること、バランスの取れた食事や適度なストレス発散を意識して生活しましょう。
30代
30代は年齢化のスタート地点とも言えます。それは、若々しい肌を保つために必要な成分の働きが弱り出すのが平均で30歳頃と考えられているからです。
特に20代の肌とは異なり水分量が減少することで乾燥などの肌トラブルに悩みを抱えるタイミング。
変化した肌の性質に合わせて必要成分を補うなど、基礎化粧品を揃え直すこともエイジングケアの第一歩に繋がるでしょう。
特にセラミドやコラーゲンなど保湿成分を配合した美容液などを利用して、肌の乾燥を防ぐことも大切です。
ふっくらと健康的な肌を維持しましょう。
必要成分に関しては、普段の食事からもしっかりと摂取することも大切です。
筋肉の材料になるたんぱく質は特に意識するといいでしょう。
40代
40代から50代にかけて女性ホルモンの分泌量が大幅に減って「更年期」という時期に差し掛かりますが、女性ホルモンの一種であるエストロゲンは減少すると、エラスチンという皮膚のハリをサポートする成分が生成されにくくなります。
そのためシミやたるみを招きやすくなるので、女性ホルモンの働きを助ける大豆イソフラボンを意識して摂取するといいでしょう。
50代〜60代
50代以降の肌は、女性ホルモンの減少の影響で乾燥がさらに進む傾向にあります。
筋力低下による運動不足などによって、細胞を老化させる活性酸素の働きも強くなります。
そこで注目されているのがビタミンCです。
しかし摂り入れるには分子量が大きいため、そのままでは肌にはなかなか吸収されません。
そんなビタミンCをより肌へ染み渡りやすく開発した成分があります。
それがビタミンC誘導体。
最近ではこの成分含んだ化粧品も多く販売されています。
このように50代以降の肌には、エイジングケア向け化粧品の中でも、成分や目的にフォーカスして選ぶといいでしょう。
エイジングケアによる働き
エイジングケアには年齢ごとに適したケアがあります。
20代、30代、40代と年齢を重ねるごとに必要な栄養や成分を補うことで、若々しい見た目を。
50代以降は、全身の筋肉の減少が進み基礎代謝が減少することから老化が加速する時期なので、化粧品も乾燥対策、ビタミン補給など目的に合わせて工夫するといいでしょう。
また肌のお手入れというと表面の事だけを考えがちですが、体の中からキレイになることも大切です。
エイジングケアは身体全体の健康を保つことでもあるので、20代からしっかりとストレスをケアしたり、食生活を正したりすることで、10年20年先の美肌に導きます。
まとめ
エイジングに対応したスキンケアを行うことはもちろんのこと、筋肉量を維持するためにたんぱく質を、女性ホルモンの働きを助けるためにイソフラボンを摂取するなど、エイジングケア方法は様々です。
大切なのは、肌は常に乾燥などの老化リスクにさらされていると意識しておくこと。
そして「もう年だから」と諦めずに自分に合った方法の肌ケアを続けることが重要です。
この記事は、ライターが収集した情報に基づいて作成されています。効果には個人差がございますので、ご自身の責任でご利用・ご参考ください。
森本いずみ美容家
地方在住webライターです。2児の子育てをしながら地元の情報発信を中心にwebでのお仕事をお受けしております。教育学修士、社会福祉士、学校心理士の資格を持ち、心理学理論を記事に反映しながら作成します。Recommend
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